放送による開会式では校長先生から、ミニ講話がありました。
内容を紹介します。
生徒の皆さん,おはようございます。校長の伊地知です。
日中がだいぶ暖かくなってきましたね。
春はもうすぐそこにやってきているのかなと感じることです。
さて,今日は3学期の恒例行事である校内百人一首大会です。
皆さんもご存じのとおり,和歌は奈良時代に起こり,
平安時代に確立された日本を代表する文学です。
当時は「やまとうた」と呼んでいました。
皆さんは「古今和歌集」を知っていますね。
その序文(仮名序)に撰者の一人の紀貫之はこう書いています。
『やまとうたは人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。
世の中にある人、事業(ことわざ)、繁きものなれば、
心に思ふことを、見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。
見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。』
ちなみに,紀貫之が詠んだ「人はいさ~(心も知らずふるさとは
花ぞ昔の 香のにほひける)」の和歌も百人一首にありますね。
いにしえの人々にとって,和歌は31文字に自分の思いを乗せて伝える,
伝達ツールでありました。家族や故郷に思いを寄せたり,
好きな相手に求愛する目的で読まれた和歌の中から,
百人一首は当時の歌仙(いわゆる歌の名人)たちの
選び抜かれた一首ずつを集めたものです。
のちに知的な遊びであるかるた遊びに使用されるようになり,
現在では競技かるたとしてその伝統を今に受け継いでいます。
今日の百人一首大会は「競技」ですから,
生徒の皆さんはチームワークを大切にしながら
優勝をめざして頑張ってください。
競技を離れたところでは,この和歌は素晴らしいなと思えるものを
一首でも二首でも見つけてくれたら,国語教師の私としてはうれしいなと思います。
今日の一日がクラスの絆を再発見し,
令和4年度最後の,心に残る一日になることを祈っています。
生徒たちは国語の授業等で身に付けた知識や、
チームワークを発揮して和気あいあいと取り組みました。
学科やクラス間を越えて,親睦を深めることが出来ました。
反射神経で勝負しようとする生徒,上の句で颯爽と札を取る生徒,
負けていても明るい生徒達。
国分中央生はどんな行事にも一生懸命です👍
きっと今日の思い出と共に,心に残る和歌が見つかったのではないでしょうか。
そして,行事の裏には生徒会を中心に,係として頑張ってくれた生徒たちの姿が。
前日の準備から運営,進行,後片付けなど,本当によく頑張ってくれました。
ありがとうございました!👏
今回の行事で深めた友情が,これからの学校生活を
さらに豊かにしてくれることでしょう。