2023年3月17日

百人一首大会

 3月17日金曜日、毎年恒例の百人一首大会が開催されました。

放送による開会式では校長先生から、ミニ講話がありました。

内容を紹介します。

 生徒の皆さん,おはようございます。校長の伊地知です。

日中がだいぶ暖かくなってきましたね。

春はもうすぐそこにやってきているのかなと感じることです。

 さて,今日は3学期の恒例行事である校内百人一首大会です。

 皆さんもご存じのとおり,和歌は奈良時代に起こり,

平安時代に確立された日本を代表する文学です。

当時は「やまとうた」と呼んでいました。

 皆さんは「古今和歌集」を知っていますね。

その序文(仮名序)に撰者の一人の紀貫之はこう書いています。

やまとうたは人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。
世の中にある人、事業(ことわざ)、繁きものなれば、
心に思ふことを、見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。
見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。

 ちなみに,紀貫之が詠んだ「人はいさ~(心も知らずふるさとは 

花ぞ昔の 香のにほひける)」の和歌も百人一首にありますね。

 いにしえの人々にとって,和歌は31文字に自分の思いを乗せて伝える,

伝達ツールでありました。家族や故郷に思いを寄せたり,

好きな相手に求愛する目的で読まれた和歌の中から,

百人一首は当時の歌仙(いわゆる歌の名人)たちの

選び抜かれた一首ずつを集めたものです。

のちに知的な遊びであるかるた遊びに使用されるようになり,

現在では競技かるたとしてその伝統を今に受け継いでいます。

 今日の百人一首大会は「競技」ですから,

生徒の皆さんはチームワークを大切にしながら

優勝をめざして頑張ってください。

 競技を離れたところでは,この和歌は素晴らしいなと思えるものを

一首でも二首でも見つけてくれたら,国語教師の私としてはうれしいなと思います。

 今日の一日がクラスの絆を再発見し,

令和4年度最後の,心に残る一日になることを祈っています。


生徒たちは国語の授業等で身に付けた知識や、

チームワークを発揮して和気あいあいと取り組みました。

学科やクラス間を越えて,親睦を深めることが出来ました。
反射神経で勝負しようとする生徒,上の句で颯爽と札を取る生徒,
負けていても明るい生徒達。
国分中央生はどんな行事にも一生懸命です👍

きっと今日の思い出と共に,心に残る和歌が見つかったのではないでしょうか。

  

そして,行事の裏には生徒会を中心に,係として頑張ってくれた生徒たちの姿が。
前日の準備から運営,進行,後片付けなど,本当によく頑張ってくれました。
ありがとうございました!👏


今回の行事で深めた友情が,これからの学校生活を
さらに豊かにしてくれることでしょう。

「めぐりあひて
見しやそれとも わかぬまに
雲隠れにし 夜半の月かな」