始業式の校長式辞の全文を掲載します。本校卒業生の善行について,地域の方から届いたお手紙の紹介がありました😃
令和5年度 2学期始業式 式辞
2学期が始まりました。皆さんの夏休みは充実していましたか? 久しぶりに会ったクラスメートや友達は元気そうでしたか?
7月末から8月初めにかけて行われた全国高校総合文化祭「かごしま総文」は,全国から2万人を超える高校生が鹿児島県に集結しました。出場した選手の皆さん,運営に関わってくれた生徒の皆さん,本当にお疲れ様でした。みなさんのお陰で大イベントが成功を収めたのだと思っています。ほんとうにありがとう。
8月26日には,PTAの方々を中心に校内美化作業が行われ,校内,第3グラウンドがとてもきれいになりました。2学期のスタートを気持ちよく切れそうです。朝早くから参加してくれた生徒の皆さん,ありがとうございました。
2学期は体育祭に始まり,精華祭,修学旅行など大きな行事が予定されています,みんなで力を合わせて,行事を成功させていきましょう。
2学期は体育祭に始まり,精華祭,修学旅行など大きな行事が予定されています,みんなで力を合わせて,行事を成功させていきましょう。
さきほど,夏休みに全国大会に出場した各部からの報告がありました。選手の皆さんはお疲れ様でした。この経験を次の活動に生かし,より高みを目指して精進してください。
10月には「燃ゆる感動かごしま国体」も開催されます。出場する選手の皆さんは,追う立場,追われる立場それぞれにプレッシャーがあるかと思いますが,全国の舞台に立てる喜びは,立った者にしか分からない,貴重な経験です。思う存分,自分の持てる力を出し切ってほしいと願っています。
また,国体の成功のためには,ボランティアとして参加してくれる皆さんの協力が不可欠です。総文祭同様,積極的な参加をよろしくお願いします。
さて,3年生の皆さんは夏休み開始と同時にそれぞれの進路の取り組みに集中していることと思います。特に,就職希望の人は,試験日が間近に迫っていることから,緊張や不安な思いを抱えていることと思います。
皆さんに霧島市内にお住いの方から届いた手紙を紹介します。紹介が少し遅れましたが,これは今年の4月末に届きました。
4月22日妻と小倉(こくら・北九州市)の病院へ友人を見舞った帰り道鹿児島中央駅から国分駅へ向かう電車でのできごとです。
妻は腰の手術をしてから,杖をつき足を引きずって歩いておりますが,あいにく満席で座ることができませんでした。立ったままの人も多くいましたので諦めておりましたら,一人の学生さんが「どうぞお掛け下さい」とすっと席を譲って下さいました。その態度が自然で素晴らしい行動でした。
どこまで乗られるか聞くと国分までとのことで,思わず高校を尋ねてしまいました。国分中央高校を卒業し,今は鹿児島市の専門学校の3年生ということでした。名前は教えて頂けませんでしたが,隼人駅で下りていかれました.感謝の気持ちだけお伝えさせて頂きました。
国分中央高校の生徒さん方が人間性豊かな社会人として活躍されておられる姿に接し,素晴らしい高校として躍進しておられることに敬意を表します。これからも益々霧島市はもとより,全国的に素晴らしい評価を受けられる高校として発展されることを期待しております。私達もなお一層応援して参りたいと思います。ありがとうございました。
もし,この卒業生が,座席の空いていない満員の電車の中で立っているこの老夫婦に気づいていなかったら,あるいは老夫婦のお一人が杖をついていることに気づかなかったら,おそらく席を譲ることはしなかったかもしれません。
手紙を下さった方は,自然な態度で,高齢者に席を譲る君たちの先輩の行動に,深く感激されたのでしょう。自分の周囲の状況に視野を広く持って生活することは,社会の中で生きる一人間として大切なことだということを,皆さんの先輩は教えてくれています。先輩の行動,私達も見習いたいですね。
皆さんは普段から各学科の専門的な学びを積み重ねながら,部活動や検定,地域貢献,地域連携,ボランティアなどにも一生懸命取り組んで,霧島市民の皆様に笑顔と感動を届け,鹿児島県全域にも霧島市に国分中央高校ありと存在感を示しています。
2学期も授業や行事,部活動など,さまざまな学校活動に参加する中でさらに「視野を広く持っ」て,努力を続ける国分中央高校生であってほしいと願いつつ,始業式の式辞といたします。
令和5年9月1日 校長 伊地知 健三